シャオミのライカ共同開発カメラ搭載のスマートフォン「Xiaomi 14T」をお借りし、しばらく使ってみたので実機レビューをお届けします。
おサイフケータイに対応した日本版は、auおよびUQモバイルから2024年12月12日に発売予定。価格は税込57,300円です。
【製品貸出】Xiaomi Japan(小米技術日本株式会社)
※本レビューはサンプル製品のレビューです。実際に発売される製品の仕様は一部異なる可能性があります。
ジャンプできる目次
Xiaomi 14Tはこんなスマホ
Xiaomi 14Tの主な特徴は以下の通りです。
ポイント
✅ライカと共同開発のトリプルカメラ搭載
✅高性能チップ「Dimensity 8300-Ultra」搭載
✅144Hz駆動の6.67インチAMOLEDディスプレイ
✅5000mAh大容量バッテリー
✅67W有線急速充電対応
✅ステレオスピーカー搭載 / 画面内指紋・顔認証対応
✅おサイフケータイ / IP68防塵防水対応
✅nanoSIM + eSIMのデュアルSIM対応
ライカと共同開発したトリプルカメラシステムを搭載したスマートフォンで、おサイフケータイやIP68防塵防水にも対応しています。
価格は税込57,300円で、auおよびUQモバイルから2024年12月12日に発売予定。
Proモデルよりも手に取りやすい価格設定ながら、最大144Hz駆動のAMOLEDディスプレイや、高い性能を持つSoC「Dimensity 8300-Ultra」を搭載するなどスペックも悪くありません。
なお、カラーバリエーションは、レモングリーンのほか、チタンブルー、チタングレーの3色です。
Xiaomi 14Tの本体をチェック!
本体重量は実測でも約193g
本体は実測で約193g(レモングリーン)。筆者の計測では公称通りの重量でした。
また、その他のカラー(ガラス背面)の公称重量は約195gとなっており、そちらもそれほど重くなさそうです。
最近は200g超えのスマホも多いので、軽い部類かと!
本体細部をチェック!フラットでシンプル
それでは、本体の細部もチェックしていきましょう。
全体的にフラットな形状で、シンプルな雰囲気のデザインとなっています。
本体の上下左右に配置されているボタンやポート等は以下の通りです。
イヤホンジャックはないので注意しましょう!
イヤホンジャックはありませんが、画面上部にはもう一つのスピーカーがあり、底面のものと合わせてステレオスピーカーとなっています。
Xiaomi 14T Proと比べるとカメラの出っ張りは少し控えめ。10円玉2枚よりも僅かに薄い程度でしょうか。
カメラモジュールはシンプルなスクエア型で、中央には「LEICA(ライカ)」ロゴ。3つのカメラとライトが備わっています。
SIMスロットは、nanoSIMが1枚入る仕様です。
eSIMにも対応しているので、nanoSIMと組み合わせればデュアルSIMにできます。
なお、Xiaomi 14Tの防水防塵はIP68。完全防塵と耐水没を備えた高い性能となっています。
デザインもチェック。背面の質感〇
Xiaomi 14T(レモングリーン)のデザインもしっかりチェックしていきましょう。
特徴的なのは、本物のレモンの繊維を含むというヴィーガンレザーパネル。質感が良く手触りも気に入りました。
※チタングレー、チタンブルーはガラス製背面パネル。
ミドルフレームは金属のようなツヤがありますが、アンテナラインらしきものがないため実際は樹脂?なのかと思いました。
カメラモジュールはシンプルなスクエア型で、この部分はおそらく金属製。ボディは全体的に平面で構成されており、板感の強いデザインです。
画面は1.5K解像度のAMOLED(有機EL)ディスプレイを採用。ベゼルも非常に細く見栄えが良いです。
安価なスマホだと太くなりがちな下部のベゼルもしっかり切り詰められており、安っぽさを感じさせません。
また、画面上部にはパンチホールがあり、インカメラが納められています。
横幅は約75.1mmとやや大柄なので片手操作は厳しめ。薄型の一方、サイズは普通に大きめな印象のスマートフォンです。
コンパクトサイズを好む方は注意!
Xiaomi 14Tの付属品は?
今回お借りした端末は本体のみで、付属品は確認できませんでしたが、au公式サイトによるとパッケージ内容は以下の通りです。
同梱品
✅ACアダプタ(試供品)
※Xiaomi 67W ターボチャージ対応急速充電器
✅USB Type-C ケーブル(試供品)
✅ソフトケース(試供品)
✅SIM取り出し用ピン(試供品)
なお、お借りした端末にフィルムは貼ってありませんでした。
auやUQモバイル、Xiaomi公式サイトにもフィルムの記載がありませんが、記載していないだけで貼ってある可能性もあります(Xiaomi 14T Proは公式サイトにフィルムの記載がありませんが、初めから貼付済み)。
▽Xiaomi 14T Pro レビュー!実際に使った評価。ベンチマーク・カメラ・バッテリー性能を検証
Xiaomi 14Tのカメラ性能をチェック
ライカと共同開発したトリプルカメラシステム
Xiaomi 14Tは、ライカ VARIO-SUMMILUX光学レンズのトリプルカメラを搭載。構成は以下の通りです。
標準(広角) | 5000万画素 IMX 906センサー (1/1.56, f/1.7, 23mm) 光学式手ブレ補正 (OIS) |
2x望遠 | 5000万画素 (f/1.9, 50mm) |
超広角 | 1200万画素 (f/2.2, 15mm, 120°) |
また、2種類のライカ写真スタイルや、自然なボケ感を演出する2種類のポートレートモード等が備わっています。
動画については、最大4K画質(24fps, 30fps, 60fps)での撮影が可能です。
カメラ総評:独自のカメラシステムが楽しい
総評としては、廉価モデルながらライカ共同開発カメラがちゃんと楽しめるスマホです。
Xiaomi 14Tは2種類のライカ写真スタイル(Leicaバイブラント、Leica オーセンティック)に対応。鮮やかなカラーの前者、より白と黒のコントラストが強めな後者で、それぞれ異なる雰囲気の写真が撮れます。
いわゆる「飯撮り」にはバイブラントが向いている印象で、こちらの方が美味しそうに撮れます。
そして、もう一つの魅力が2種類のポートレートモード(マスターポートレート、Leicaポートレート)。
背景に自然な雰囲気のボケ感を追加し、上手く決まった写真はまるで一眼カメラのよう。人物やペットなど明確な被写体がある場合に、是非使ってもらいたい機能です。
また、様々なシーンで使いやすい2x望遠カメラ(50mm)も搭載。OIS(光学式手振れ補正)がなく暗所ではブレやすいものの、50mmの焦点距離が使いやすく便利です。
そして撮影後の編集機能も充実しており、フィルターが非常に多彩。
以下は一例ですが、フィルターを使うことで同じ写真でもガラリと雰囲気を変えられます。
もちろん夜景モードも搭載しており、手軽にキレイな夜景が撮影できます。
まとめると、廉価モデルながら使いやすいカメラ構成で、ちゃんとライカ共同開発のカメラシステムが楽しめるスマホです。
以下、ズーム性能や夜景写真などを個別にまとめているのでご覧ください。
ズーム性能:5xでもそこそこキレイ
Xiaomi 14Tは標準カメラ(23mm)に加えて、0.6x超広角(15mm)、2x望遠(50mm)のトリプルカメラを搭載。最大20倍ズームに対応しており、5x程度までならキレイに撮れます。
以下、0.6x超広角と1x(ズームなし)、2x、3x、4x、5x、10x、20x(最大倍率)それぞれのズームの比較です。
2xの望遠カメラは、4xおよび5xズームでも悪くない画質という印象で、日中ではそこそこキレイに撮れるようになっています。
ただし望遠カメラはOISが無いので、しっかり構えて撮らないとブレやすいです......。
また、より高倍率のズームは以下の比較をご覧ください。
10xズームでも一定の画質は保っているのは好印象。流石に20xともなると粗さがハッキリ分かりますが、それでも何が写っているかはちゃんと分かるレベルでした。
ポートレートモード:自然なボケ感が◎
Xiaomi 14Tは、背景に自然なボケ感を追加する2種類のポートレートモード(マスターポートレート、Leicaポートレート)を搭載。
前者は鮮やかなカラー、後者はよりハッキリとした陰影がそれぞれ印象的なモードです。
人物やペット、置物や像など明確な被写体がある場合に効果的。遠近感を強調したいシーンでも積極的に使ってみてください。
まるで一眼?と一瞬思うような自然なボケ感が魅力的です!
夜景モード:標準カメラが暗所に強い
Xiaomi 14Tは夜景モードに対応。センサーサイズが大きく、OIS(光学式手振れ補正)もある標準カメラは比較的夜景が得意です。
暗所では、やはり標準カメラに分があるものの、一定の光量があればその他のカメラも悪くありません。
ただし、高倍率のズームは望遠カメラにOISがないこともあり、かなりブレやすい印象でした。望遠カメラを使用する場合はしっかり構える必要があります。
なお、夜景モードでもLeica バイブラント、Leica オーセンティックの撮影スタイルが選択可能。それぞれ雰囲気は異なりますが、どちらも魅力的です。
なお、手動の夜景モードとは別に、オート撮影でも自動の夜景モードが機能します。
この場合の2x以上のズーム時は、標準カメラのデジタルズームとなることが多いので注意しましょう。
動画の手振れ補正:OIS搭載の標準カメラが〇
Xiaomi 14Tの標準カメラは、光学式手振れ補正(OIS)を搭載しており、ブレの少ない動画を撮ることができます。
実際に動画を撮影してみると、手振れ補正がしっかり効いており良好な性能だと感じました。4Kの高解像度で60FPSの動画が撮影できることも良い点です。
Xiaomi 14Tの処理・ゲーム性能をチェック
AnTuTuで128万点前後のスコアを記録
Xiaomi 14TはSoCにメディアテック製「Dimensity 8300-Ultra」を搭載しています。
その処理性能を測るために、AnTuTuベンチマーク(Ver10.3.7)で計測を行いました。強い負荷への耐性を調べるために3回連続で行っています。
結果は、いずれも128万点前後のスコアを記録しており、安定した性能を発揮できているようです。
一方、3回目のピーク時でバッテリー温度は45.6℃でした。若干高い温度かと思いますが、多少の発熱があっても高いパフォーマンスを維持するような調整となっているようです。
「原神」最高画質でもそこそこ快適
ベンチマークの話は最低限にしておいて、実際にXiaomi 14Tで「原神」をプレイしてみました。
アプリ「TakoStats」を使ってFPSの推移を計測。ある程度ベンチマークスコアが高いため、最高画質+最大60FPSに設定しています。
検証した場所は、特に重いと思われる最新マップ(2024年12月時点)のナタで、30分程度フィールドをマラソンしつつ、適度に戦闘も行いました。
結論は、最高峰のパフォーマンスではないものの安定したプレイが可能でした。
当初は60FPS近くで動いていましたが、途中から発熱制御のためか45FPS制限がかかるように。一方、動作が極端に不安定になることは無く、プレイ自体は快適でした。
2024年12月時点であまり最適化が進んでいないと思われるナタにおいて、最高画質で大きな支障なく動作するのであれば、この価格帯のスマートフォンとしてはかなり優秀と言えるでしょう。
なお、発熱については、背面パネルが樹脂素材(レモングリーン)のためか体感的にはさほど気になりませんでした。どうしても発熱が気になるという方はケースで緩和すると良いと思います。
Xiaomi 14Tのディスプレイをチェック
約6.67インチのAMOLEDディスプレイ
Xiaomi 14Tは、約6.67インチのAMOLED(有機EL)ディスプレイを搭載しています。
解像度は1.5K相当(2712×1220)と高く発色も良好。さらに最大144Hzの高リフレッシュレートに対応しており、動作もなめらかです。
背面・正面どちらも見栄え良し!
直射日光下でも明るくキレイ
Xiaomi 14Tのピーク輝度は4,000nitとのこと。
実際、直射日光下でも明るくはっきりとした表示ができており、屋外の使用でも多くの方が満足できそうです。
Xiaomi 14Tのバッテリー・充電性能をチェック
バッテリー持ちは「普通」
Xiaomi 14Tは、5,000mAhバッテリーを搭載しています。
そこで、バッテリー100%・音量100%・輝度60%の状態で、Amazonプライムビデオを標準画質で2時間再生させ、バッテリー持ちの検証を行いました。その他の端末との比較は以下の通りです。
機種 | 1時間後 | 2時間後 |
Xiaomi 14T | 92% | 83% |
Xiaomi 14T Pro | 95% | 85% |
iPhone 16 Pro | 94% | 83% |
Google Pixel 9 | 93% | 84% |
motorola edge 50 pro | 95% | 89% |
POCO F6 Pro | 95% | 86% |
Xiaomi 14 Ultra | 93% | 83% |
以上のテストでは、Xiaomi 14T Proのバッテリー持ちは「普通」な結果に。Xiaomi 14T Proと比べるとややバッテリー消費が大きくなっています。
しかし、その他の用途も含めて一日使った場合は、30%~40%程度残っている日がほとんどで、Xiaomi 14T Proと大きくは変わりませんでした。
長時間のゲームや撮影ではバッテリーの減りが大きくなりますが、一般的な用途であれば一日は十分持つのではないかと思います。
ハードに使わなければ余裕な感じでした!
67W急速充電は結構速い
Xiaomi 14Tは、最大67Wの有線急速充電に対応しています。実際に、Xiaomiの67W急速充電対応の充電器で充電時間を計測してみました。
バッテリー残1%から100%まで充電するのにかかった時間は、以下の通りです。
充電時間 | バッテリー |
15分 | 43% |
30分 | 76% |
45分 | 98% |
48分 | 100% |
※充電速度は気温や本体温度によって異なる場合があります。
およそ48分で100%、たったの15分でも40%を超える充電ができており、優秀な結果ではないでしょうか。
なお、Xiaomi 14T Proとは異なり、ワイヤレス充電には非対応です。
Xiaomi 14Tの音響をチェック
音質良好なステレオスピーカー
Xiaomi 14Tはステレオスピーカーを搭載しています。
底面のスピーカーの方が音量・低音が大きい印象ですが、画面上部のスピーカーの音質も決して悪くなく、中~高音域のバランスも良い感じだと思いました。
Dolby Atmos対応で音の広がりも良好なので、多くの方が不満なく音楽や動画再生を楽しめそうです。
イヤホンジャック非搭載。aptX Adaptiveも非対応
Xiaomi 14Tはイヤホンジャックは非搭載です。
また、Bluetoothコーデックもあまり広くなく、いわゆる高音質コーデックでは「aptX Adaptive」に非対応。
「LDAC」には対応しているため、LDAC対応のイヤホンを選ぶのが無難そうです。
aptX Adaptive対応イヤホンをお使いの方は注意しましょう!
Xiaomi 14Tの指紋・顔認証をチェック
Xiaomi 14Tは画面内指紋認証・顔認証に対応しています。
認証速度はどちらも非常にスムーズです。
Xiaomi 14Tのスペック
Xiaomi 14Tのスペックは以下の通りです。
14T | |
OS | Android 14, Xiaomi HyperOS |
SoC | Dimensity 8300-Ultra |
メモリ | 12GB, LPDDR5X |
容量 | 256GB, UFS 4.0 |
画面 | 6.67" 1.5K AMOLED, 144Hzリフレッシュレート, 4000nit ピーク輝度, 3840Hz PWM調光 |
アウトカメラ | 標準: 5000万画素+OIS 望遠 (2x) : 5000万画素 超広角: 1200万画素 |
インカメラ | 3200万画素 |
電池 | 5000mAh, 67W有線充電 |
音響 | ステレオスピーカー, Dolby Atmos |
防塵防水 | IP68 |
FeliCa | 対応 |
生体認証 | 画面内指紋/顔 |
5G | n1/3/28/40/41/77/78 |
4G | LTE FDD:B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/26/28 LTE TDD:B38/40/41/42 |
寸法 | 160.5 x 75.1 x 7.8 or 7.95mm, 195 or 193g |
本体色 | チタングレー チタンブルー レモングリーン |
その他 | Wi-Fi 6E, Bluetooth 5.4, デュアルSIM (nanoSIM, eSIM) |
ソース:Xiaomi
Xiaomi 14T レビューまとめ:廉価機ながら魅力的な性能・カメラ
Xiaomi 14Tのレビューをお届けしました。主なポイントをまとめると以下の通りです。
ポイント
✅レモングリーンはレザー調の質感が◎
✅廉価機ながらライカ共同開発カメラの独自機能が楽しめる
✅夜景もそこそこ強いが望遠夜景はブレやすい
✅ベンチマークまあまあ。ゲームもそこそこ快適
✅画面はかなり明るくてキレイ。最大144Hzでなめらか駆動
✅バッテリー持ちは普通。充電も67Wで結構速い
✅音質良好なステレオスピーカー
✅イヤホンジャック非搭載。aptX Adaptive非対応
✅おサイフケータイ対応。防水性能も高い(IP68)
総評としては、手に取りやすい価格と優れた性能・カメラ機能を両立したコスパ◎なスマートフォン。
先に発売されたXiaomi 14T Proと比べると、SoCやカメラスペック、充電速度などで劣る本機ですが、価格を考えればむしろ非常に魅力的な製品です。
カメラ機能についても、Proと同じくライカ撮影スタイルや、自然な背景のぼかしが優秀なポートレートモードが使用でき、独自のライカフレームや、非常に豊富なフィルターで撮影後の編集もかなり楽しめます。
特にポートレートはすごくイイ感じなので是非使ってほしい!
そのほか、IP68防塵防水だけでなく、日本独自仕様としておサイフケータイに対応している点も魅力的です。
Xiaomi 14Tをお得に購入する方法!
Xiaomi 14Tは、auおよびUQモバイルから2024年12月12日に発売予定で、価格は税込57,300円です。
UQモバイルでは、これよりお得に購入する方法もあるので、Xiaomi 14Tが気になっている方は以下の記事をご覧ください。
▽UQモバイルでXiaomi 14Tが12/12に発売!その他お得なスマホやキャンペーンまとめ