話題の高性能ミドルレンジスマホ「Redmi Note 12 Turbo (POCO F5) 」を実機レビューしていきます。
AnTuTuベンチマークで90万点以上の性能を持つSnapdragon 7+ Gen 2や、超極細ベゼルの有機ELディスプレイを備えながら、日本円で3万円台という超高コスパモデルです。
技適未取得機器を用いた実験等の特例制度について
この記事で紹介している「Redmi Note 12 Turbo」は日本国内で発売されていない技適未取得機器に該当します。筆者は技適未取得機器を用いた実験等の特例制度に基づき、総務省に申請を行ったうえで使用・検証を行っています。
ジャンプできる目次
- 1 Redmi Note 12 Turboの特徴
- 2 Redmi Note 12 Turbo 本体と付属品をチェック
- 3 Redmi Note 12 Turboの処理性能・ゲーム・発熱をチェック
- 4 Redmi Note 12 Turboのディスプレイをチェック
- 5 Redmi Note 12 Turboのカメラをチェック
- 6 Redmi Note 12 Turboの音響をチェック
- 7 Redmi Note 12 Turboの電池・充電をチェック
- 8 Redmi Note 12 Turboは認証速度をチェック
- 9 Redmi Note 12 Turboのスペック
- 10 Redmi Note 12 Turbo レビューまとめ
Redmi Note 12 Turboの特徴
Redmi Note 12 Turboの主な特徴は以下の通りです。
ポイント
✅AnTuTu90万点超!「Snapragon 7+ Gen 2」搭載
✅超極細ベゼルの有機ELディスプレイ
✅3,725mm²大型VC冷却で安定したゲーム体験
✅OISを備えた6400万画素カメラ搭載
✅67W急速充電対応の5,000mAhバッテリー
✅7.9mm / 181gの薄型軽量ボディ
✅イヤホンジャック / デュアルスピーカー搭載
価格は1999元(約3.8万円)からと安価ながら、上記の通りほぼフラッグシップのような高いスペックを持った超コスパモデル。また、グローバルでは「POCO F5」としてほぼ同価格で発表されました。
▽【爆安】POCO F5 / F5 Pro スペック・価格まとめ!無印3.8万円~、Pro5.3万円~の高性能シリーズ
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Redmi Note 12 Turbo 本体と付属品をチェック
本体をチェック
Redmi Note 12 Turboは高いスペックを持ちながらも、7.9mm / 181gの薄型軽量ボディのモデルです。
今回レビューするのは「冰羽白(ホワイト)」カラーで、氷をイメージした独特のテクスチャが印象的。ただし背面パネルは樹脂製で、ガラスのような高級感がある訳ではありません。
カメラはよくあるモジュール(台座)を廃して、直接パネルに配置。メインカメラと超広角カメラは渦のようなリングで囲われています。
カメラモジュールがないので、出っ張りも最小限。また、バックパネルは若干ラウンドしており持ち心地も悪くありません。
端末正面から見て右側面には、ボリュームキーと電源ボタン(兼指紋センサー)があります。
端末正面から見て左側面にはボタンや穴等は全くありません。
天面には、左からイヤホンジャック、スピーカー穴、マイク穴、IRブラスター(赤外線リモコン)があります。
底面には、SIMカードスロット、マイク穴、Type-C充電ポート、スピーカー穴があります。
パッケージと付属品をチェック
Redmi Note 12 Turboは黒いパッケージで、ホワイトの大きな「Turbo」のロゴが印象的。パッケージ内容は以下の通りです。
パッケージ内容
✅本体
✅TPUクリアケース
✅フィルム(貼付済)
✅67W充電器 & ケーブル
✅SIMピン
✅説明書等
ケース、フィルム、充電器がセットになっており、そのまま使い始めることができます。
Redmi Note 12 Turboの処理性能・ゲーム・発熱をチェック
Redmi Note 12 Turboは、SoCに「Snapdragon 7+ Gen 2」を搭載しています。
AnTuTuベンチマーク(Ver.9)でRedmi Note 12 Turboの処理性能を計測してみました。バッテリー設定から「パフォーマンスモード」にした状態で、3回連続96万点を超えるスコアを記録できました。
また、この状態で最も処理性能を要求すると言われているゲーム「原神」を最高設定で1時間プレイしてみたところ、安定して50fps以上のフレームレートで動作しました。
ただし温度上昇はフラッグシップモデルと比較すれば早い印象です。とは言え、バッテリー温度が46℃に達してもゲームの安定性は保たれていたので、それほど問題ではないでしょう。ゲームをやめるとすぐ温度も下がりました。
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Redmi Note 12 Turboのディスプレイをチェック
Redmi Note 12 Turboは、ディスプレイに6.67インチの有機ELディスプレイを採用。FHD+の解像度や120Hzのリフレッシュレート、12bitの色表現に対応しているので、非常に綺麗で見やすい画面です。
また、フラッグシップに負けない超極細ベゼルとなっています。特に安価なスマホで真っ先にケチられる下部(いわゆる下アゴ)も、かなり細くなっています。
ピーク輝度は1,000nitsと申し分なく、外で見ても綺麗で明るい印象。とにかく3万円台とは思えない見た目の良さが素晴らしいです。
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Redmi Note 12 Turboのカメラをチェック
Redmi Note 12 Turboは、背面にトリプルカメラを搭載しています。構成は以下の通りです。
・メイン(広角):6400万画素 +OIS
・超広角:800万画素
・マクロ:200万画素
超広角とマクロはおまけながら、メインカメラはOIS(光学式手振れ補正)を搭載。さらに、シャオミ独自の撮影エンジン「Xiaomi Imaging Brain 2.0」、2倍まで拡大しても鮮明な画質を実現する「インセンサー・ズーム」技術が採用されており、メインカメラに限れば準ハイエンドくらいの性能があると言ってよいでしょう。
動画については4K、1080p、720pでの撮影が可能。対応フレームレートは以下の通りです。
画質 | フレームレート |
4K | 30FPS |
1080p | 30/60FPS |
720p | 30FPS |
3つのカメラを使って実際に撮影してみました。以下、作例になります。
ギャラリー
良好な画質のメインカメラ。ブレが少なく撮影速度も速い
Redmi Note 12 Turboは、メインカメラにOISを備えた6400万画素のメインカメラを搭載しています。
発色は濃くも薄くもなく丁度良い感じで、万人受けすると思います。OISが手振れを抑えてくれるだけでなく、独自の撮影エンジンによりカメラアプリの起動や撮影速度も優秀で、撮りやすいカメラです。
またAI補正をオンにして、より発色の濃い写真を撮ることができます。
←補正なし:補正あり→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)
上記のスライダー付き画像は、左がAI補正なし、右がAI補正ありとなっています。AI補正を入れると全体的に明るく補正される印象で、特に食べ物はより美味しそうに撮れます。
一方、AI補正はハイライトも強くなる傾向があり、白飛びを気にする方は注意です。
良好なHDR性能
Redmi Note 12 Turboは優れたISP(画像処理)性能を持つので、HDR性能も優秀な部類です。
メインカメラだけでなく超広角カメラもHDR性能は優秀で、太陽光の光を強力に抑え込んでいます。また、黒潰れもしっかり抑えられており、3万円台のスマホとは思えない良い写りです。
優れたズーム性能。超広角も思ったより使える
Redmi Note 12 Turboは望遠カメラはありませんが、2倍まで拡大しても鮮明な画質を実現する「インセンサー・ズーム」技術が使われており、良好なズーム性能を発揮します。最大倍率は10倍で、超広角カメラもあるため、様々な画角で写真を撮ることができます。
1倍と2倍でそれぞれ撮影してみました。2倍ズームにしても解像感の劣化はほとんどないように見えます。また、動く被写体があるとシャッタースピードを速くするようで、噴水もくっきり捉えています。
続いて3倍、4倍、5倍でそれぞれ撮影してみました。ここまで拡大してみても大きな劣化がなく、特に3倍は2倍と比べてもほとんど違いがないように見えます。非常に優秀なズーム性能と言えるでしょう。
さらに10倍でも撮影しましたが、流石にここまで拡大すると油絵っぽい写真になっています。
また、超広角カメラは800万画素とスペックはパッとしませんが、スマホで見る分には十分な写りです。センサーサイズが小さく夜の撮影には向かないものの、日中の撮影では普通に使える性能だと思います。
実用的で優れた夜景モード
Redmi Note 12 Turboは、OISや高度な画像処理性能を持つため、夜景でも高い実力を発揮できます。
←オート:夜景モード→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)
メインカメラのオートと夜景モードでそれぞれ撮影してみましたが、後者は全体的に明るく低ノイズの写真が撮影できました。
←オート:夜景モード→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)
また、超広角カメラでもオートと夜景モードでそれぞれ撮影してみましたが、こちらも後者による補正は優秀。センサーの小ささを補って、悪くない写りにしてくれました。
マクロカメラは案の定おまけレベル
Redmi Note 12 Turboは専用のマクロカメラを搭載しています。
ただし、200万画素の低性能カメラなので解像感はかなり微妙。影の部分はノイズが目立ち、紫っぽい色になっています。
OISがあるので手振れ補正は優秀
Redmi Note 12 TurboはOIS(光学式手振れ補正)を搭載しています。
動画の安定感は、電子式の手振れ補正しかない端末よりも明らかに優秀。歩いたり駆け足で撮影しても滑らかな動画が撮影できました。
Redmi Note 12 Turbo カメラ総評
Redmi Note 12 Turboのカメラ性能の総評は、価格を考えればかなり優秀です。
✅優れたAIのカメラ。シーン認識もバッチリ
✅ブレにくくアプリ起動も速いので撮りやすい
✅優秀なズーム性能。超広角も意外と撮れる
✅優秀な夜景モード。明るく低ノイズに補正
✅マクロカメラは飾り
実際に使用してみて、かなり好感触のカメラでした。
もちろん本物のフラッグシップに優るレベルではないものの、一般的なスマホカメラの使い方なら多くの人が満足できるレベルでしょう。特に望遠カメラがないにもかかわらず、ある程度ズームしても綺麗に撮れるのは素晴らしいです。
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Redmi Note 12 Turboの音響をチェック
Redmi Note 12 TurboはDolby Atmos対応のデュアルスピーカーを搭載しています。
音質については、天面よりも底面のスピーカーの方が音質が良い印象で、若干アンバランスさがあります。特に低音は物足りませんが、一応デュアルスピーカーなので音の広がりは悪くありませんし、最大音量も大きいです。
少なくともシングルスピーカーの機種より良いのは間違いないでしょう。また、天面には3.5mmイヤホンジャックがあるので有線イヤホンも使用できます。
Redmi Note 12 Turboの電池・充電をチェック
Redmi Note 12 Turboのバッテリーは5,000mAhと大容量で、67W有線急速充電にも対応しています。
もちろん専用の67W急速充電器が付属します。
67W急速充電の充電速度を検証
Redmi Note 12 Turboは67Wの有線急速充電が可能です。そこで、バッテリー残量が1%の状態から充電時間を計測してみました。
結果は以下の通りです。
充電時間 | バッテリー |
15分 | 53% |
30分 | 87% |
45分 | 99% |
48分 | 100% |
結果、満充電にかかる時間は約48分でした。たったの15分で50%を超える充電が可能で、120Wのような超高出力には劣るものの十分高速です。
なお、充電時の発熱もあまり目立ちません。
バッテリー持ちを検証
Redmi Note 12 Turboは、容量の大きい5,000mAhバッテリーを搭載しています。
バッテリーを100%にし、輝度約60%、音量100%の状態で、Amazon Prime Videoを標準画質で二時間再生させ、バッテリー持ちの検証を行いました。他の端末との比較表は以下の通りです。
1時間後 | 2時間後 | |
Redmi Note 12 Turbo | 95% | 88% |
Redmi Note 12 Pro 5G | 95% | 86% |
Xiaomi 12T Pro | 97% | 90% |
Google Pixel 7 Pro | 95% | 87% |
Zenfone 9 | 95% | 89% |
Xperia 5 IV | 91% | 81% |
Redmi Note 12 Turboのバッテリー持ちは普通に良い部類で、他のミドルレンジ機やハイエンド機と比べても見劣りしません。
当然「原神」のような高負荷のゲームを長時間プレイしているとモリモリ減っていくものの、日常使用や軽くSNSを触る程度なら1日しっかり持つことでしょう。
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Redmi Note 12 Turboは認証速度をチェック
Redmi Note 12 Turboは、顔認証と側面指紋認証の両方に対応しています。
側面の電源ボタンが指紋センサーを兼ねており、押し込まずとも触れただけでロック解除されます。顔 / 指紋ともに認証速度は爆速なのでストレスを感じません。
Redmi Note 12 Turboのスペック
Redmi Note 12 Turboのスペックは以下をご確認ください。
Redmi Note 12 Turbo | |
OS | MIUI 14 |
メモリ | 8 /12 / 16GB, LPDDR 5 |
容量 | 128 / 256 / 512GB or 1TB, UFS 3.1 |
SoC | Snapdragon 7 Gen 2 |
冷却 | 3725mm² VC液冷 |
画面 | 6.67インチ, FHD+ (2400 x 1080), 超極細ベゼル 有機EL, リフレッシュレート 120Hz タッチサンプルレート 240Hz ピーク輝度 1000nits 12bit, HDR 10+, Dolby Vision 1920Hz PWM調光 |
カメラ (背面) | 6400万画素 メイン+OIS 800万画素 超広角 200万画素 マクロ |
カメラ (正面) | 1600万画素 |
電池 | 5,000mAh 67W急速充電 |
音響 | デュアルスピーカー Dolby Atmos, Hi-Res, 3.5mmイヤホンジャック |
4G | FDD-LTE :B1/B3/B5/B8/B19 TDD-LTE:B34/B38/B39/B40/B41/B42 |
5G | n1/n3/n5/n8/n28a/n38/n41/n77/n78 |
その他 | NFC, IRブラスター, Wi-Fi 6, Bluetooth 5.3 |
本体色 | 星海蓝, 碳纤黑, 冰羽白, ハリーポッター限定版 |
寸法 | 161.11 x 74.95 x 7.9mm, 181g |
通常価格 | 8+256GB: 1999元 12+256GB: 2199元 12+512GB: 2399元 16GB+1TB: 2799元 |
ソース:Xiaomi
Redmi Note 12 Turbo レビューまとめ
Redmi Note 12 Turboのレビューをお届けしました。実際に使って感じた主な特徴は以下の通りです。
ポイント
✅強力なSoCでAnTuTu90万点!原神も快適
✅明るく鮮やかな有機EL。ベゼルも極細で見た目◎
✅価格以上のカメラ性能。夜景、ズーム性能〇
✅バッテリー持ち・充電速度〇
✅薄くて軽いが、背面は樹脂で高級感△
✅スピーカーは低音△。音量と迫力は〇
一言で言えば、3万円台とは思えない高性能スマホです。
もちろんフラッグシップ機と比べれば、細かいところで見劣りするものの、価格差を考えれば十分許容範囲。圧倒的なコスパです。
特に高い処理性能や、ズーム性能に優れOISもあるメインカメラは良好。バッテリー持ちや充電速度も優れており、極細ベゼルの有機ELディスプレイも素晴らしいです。