高性能な「A18 Pro」チップを備えた「iPhone 16 Pro」を購入し、しばらく使ってみたので実機レビューをお届けします。
価格は販路によって異なるものの、Apple Storeオンラインで税込159,800円(128GBモデル)。高級感あるチタニウムボディも魅力な一台です。
ジャンプできる目次
iPhone 16 Proはこんなスマホ
iPhone 16 Proの主な特徴は以下の通りです。
ポイント
✅高性能チップ「A18 Pro」搭載
✅120Hz駆動の6.3インチOLEDディスプレイ
✅標準+超広角+5x望遠のトリプルカメラ搭載
✅カメラコントロール搭載
✅高速充電(有線)/ MagSafe / Qi対応
✅ステレオスピーカー搭載 / 空間オーディオ対応
✅USB Type-C / FeliCa / Face ID対応
✅IP68防塵防水対応
「A18 Pro」チップを搭載したiPhoneシリーズの2024年モデルで、チタニウムフレームやマットガラス背面の高級感あるデザインも魅力的です。
また、特徴的なのは5倍望遠カメラとカメラコントロール(感圧センサー式)を備えていること。画面も120Hzのリフレッシュレートと、2000nitのピーク輝度に対応した高品質のものとなっています。
価格はApple Storeオンラインで税込159,800円(128GBモデル)です。
iPhone 16 Proを開封!フィルム・ケースは付属しない
まずは、iPhone 16 Proを開封していきます。
パッケージには本体の正面イメージが描かれています。
マニュアル以外の同梱物は以下の通りです。
同梱物
✅本体
✅USB-C充電ケーブル(1m)
✅SIMピン
フィルム、ケース、充電器はいずれも付属せず。必要なら別途用意しましょう。
とりあえず筆者はお気に入りのRingkeのケースとフィルムを購入しました!
iPhone 16 Proの本体をチェック!
本体重量は実測で約199g
本体は実測で約199g。公称通りの重量でした。
昨今のスマホとしては重いとも軽いとも言えない重量ですが、主流のAndroidと比べるとコンパクトなサイズで、実際に持ってみるとなんとなくズッシリした感じがあります。
みっちり詰まってる印象です!
本体細部をチェック!カメラコントロールが増えた
それでは、iPhone 16 Pro本体の細部もチェックしていきましょう。
長年あまり変わらない定番デザインですが、iPhone 16シリーズでカメラコントロール(感圧センサー)が追加されました。
本体の上下左右に配置されているボタンやポート等は以下の通りです。
正面上部にはカメラやセンサーを備えたDynamic Island。さらにその上部には、内蔵ステレオスピーカー、内蔵マイクを備えています。
背面の中央にはMagSafeを備えています。
そのほか、IP68防塵防水に対応しFeliCaも搭載。SIMスロットはnanoSIMが一枚入る仕様です。
eSIMにも対応しているので、nanoSIMと組み合わせればデュアルSIMにできます。
デザインもチェック。ガラス+チタンで高級感あり
iPhone 16 Proのデザインもしっかりチェックしていきましょう。
背面はマットなガラスパネルですが、サイドフレームにはマイクロブラスト加工のチタニウムを採用。重厚感と高級感を併せ持つ質感がかっこいいです。
一目で気に入りました!ただし指紋はちょっと目立ちやすい感じです。
Proモデルらしくカメラモジュールはかなり存在感があります。
なお、カメラの出っ張りは10円玉2枚よりも若干厚いくらいです。
画面は約6.3インチのSuper Retina XDRディスプレイ(有機EL)となっています。
四辺均一で非常に細いベゼルは見栄えが良いです。
四隅の角も美しくカーブを描いています。
横幅は約71.5mmに抑えられているので、手が小さめな筆者でも持ちやすいです。
高級スマホだけあって、所有欲をしっかり満たしてくれます!
iPhone 16 Proの処理・ゲーム性能をチェック
AnTuTuベンチマークは約170万点
iPhone 16 Proは、SoCにAppleが設計した高性能チップ「A18 Pro」を搭載しています。
その処理性能を測るために、AnTuTuベンチマーク(Ver10.0.6)で計測を行いました。強い負荷への耐性を調べるために3回連続で行っています。
結果は、1回目で170万点を超える高スコアを記録しました。2、3回目では若干スコアを落としたものの、極端な低下ではなく非常に優秀です。
また、体感的には筐体が極端に熱くなっているということもなく、発熱の制御も優秀に感じました。実際のゲームプレイにおいても優れたパフォーマンスが期待できます。
原神が快適にプレイできる
実際にiPhone 16 Proで「原神」をプレイしてみました。
実際にiPhone 16 Proで「原神」を最高画質+最大60FPSの設定でプレイしてみると、かなり快適に動作します。
30分間のプレイで、極端にFPSが低下してカクつくようなことはほぼ無し。発熱も許容できるレベルで、あまりに熱すぎて不快に感じるといったこともありませんでした。
なお、最大120FPS設定にもできるのですが、かなり発熱するうえに高FPSの維持は難しい様子。この設定でプレイにするにはスマホクーラー推奨です。
崩壊:スターレイルも快適にプレイできる
実際にiPhone 16 Proで「崩壊:スターレイル」をプレイしてみました。
実際にiPhone 16 Proで「崩壊:スターレイル」を最高画質+最大60FPSの設定でプレイしてみると、かなり快適に動作します。
原神と同様に30分間のプレイで、極端にFPSが低下したりフリーズしかけたりということも無し。発熱も許容できるレベルで、あまりに熱すぎて不快に感じるといったこともありませんでした。
崩壊:スターレイルは原神よりもGPU性能が重要と言われるゲームで、激しいモーションやエフェクトが多いシーンではかなりカクつくスマホもあるのですが、iPhone 16 Proは流石のパフォーマンスでした。
なお、原神と同じく最大120FPS設定に対応しています。
iPhone 16 Proのディスプレイをチェック
120Hz駆動のSuper Retina XDRディスプレイ
iPhone 16 Proは、最大120Hzのリフレッシュレートに対応した6.3インチSuper Retina XDRディスプレイ(有機EL)を搭載しています。
解像度は2,622 x 1,206ピクセルで発色も良好な印象。また、最大120Hzのなめらかなアニメーションで、長く使っていても目に優しく感じます。
アニメーションがすごくなめらか!
直射日光下でも明るく、視認性良好
iPhone 16 Proのピーク輝度は、野外で2000nitと高い値です。
実際に直射日光下でも使ってみましたが、しっかり視認できるものとなっており非常に好感が持てました。
画面の明るさはどこまで求めるかにもよるのですが、かなり多くの方が納得できるのではないかと思います。
iPhone 16 Proのカメラ性能をチェック
48MP+48MP+12MPのトリプルカメラを搭載
iPhone 16 Proは、最大4800万画素のトリプルカメラを搭載しています。構成は以下の通りです。
・標準(広角):4800万画素(24mm, f/1.78)+光学式手ぶれ補正
・超広角:4800万画素(13mm,f/2.2)
・5x望遠:1200万画素(120mm,f/2.8)+光学式手ぶれ補正
iPhone 15シリーズではPro Maxのみが5x望遠カメラを搭載していましたが、iPhone 16シリーズではProにも5x望遠カメラを搭載。
また、標準カメラは2x望遠撮影も可能で、ズームが得意なモデルとなっています。
なお、動画については最大4K画質+120FPSで撮影可能です。
カメラ総評:フォトグラフスタイルが楽しい
iPhone 16 Proのカメラの総評としては、全体的な写りの良さはスペック通り。
それよりも気に入ったのは、フィルターや細かな調整で自在に写真を編集できる「フォトグラフスタイル」機能です。
フォトグラフスタイルは撮影後でも細かな調整が可能で、フィルターのトーンや色、明るさも直感的に調整可能。手軽におしゃれな写真を撮影・編集することができます。
以下は筆者がフォトグラフスタイルで実際に撮影・編集した写真です。
一方、何も設定しない場合だと、ややコントラストの弱い写真になる印象。もう少し濃いめの色とコントラストが欲しい場合には「アンバー」のフィルターがオススメです。
また、Proモデルでは初めて採用された5x望遠の解像感は中々良好。離れた被写体の撮影に便利です。
また、標準カメラは2xズームでもキレイに撮ることができるようになっており、様々な焦点距離での撮影が得意です。
iPhone 16 Proは自動判定での「ナイトモード」に対応。暗めな場所でも明るくキレイに撮影できるようになっています。
ポートレートモードは背景のぼかしが美しく、玉ボケもしっかり生成されています。
ただし、背景のぼかしが自然な一方、細いものや奥行きのある部分の認識が苦手な模様で、不自然になってしまうこともありました。
以上の通り一部こまかい弱点はあるものの、全体的な画質は良好。特にフォトグラフスタイルは非常に気に入りました。
以下、ズーム性能や夜景写真を個別にまとめているのでご覧ください。
ズーム性能は良好
iPhone 16 Proは最大25倍の超解像ズームに対応。1x、2x、5xで特にキレイに撮影できるようになっている印象です。
以下、1x(ズームなし)と、2x、3x、4x、5x、10x、25x(最大倍率)それぞれのズーム、超広角カメラの比較です。
3x、4xのズームでも悪くない画質で、十分実用的な性能かと思います、
また、5x望遠カメラを備えていることもあり、以下のような遠距離でもキレイに撮れます。
10xでもそこそこキレイに撮れ好印象。さすがに最大倍率の25xでは粗さも感じるのですが、何が写っているのかはちゃんと分かるレベルです。
また超広角カメラも4800万画素となっており、画質良好です。
様々な焦点距離でキレイに撮れるのは、トリプルカメラを備えたProモデルらしい強みに感じました。
Google Pixel 9と夜景を比較
iPhone 16 ProとGoogle Pixel 9で夜景写真を比較してみました(Pixel 9には望遠カメラが無いため、標準および超広角で比較)。
写真のコントラストや色味などの好みは分かれるかと思いますが、標準カメラの場合は、全体的にiPhone 16 Proの方が明るく撮れています。
一方、超広角カメラではGoogle Pixel 9の方が明るく撮れており、ノイズも少ない印象。iPhone 16 Proは、ある程度光源のある夜景ではナイトモードが発動せず、暗い部分のノイズが目立つ写真になっています。
全体的に明暗の判定やノイズの処理といった夜景撮影でのAI処理はGoogle Pixel 9の方に分があるように感じました。
とは言え、iPhone 16 Proの標準カメラのセンサーの性能は高く、ナイトモードが発動しない場合でもかなりキレイに撮れる印象です。
なお、5x望遠カメラでの作例は以下の通り(iPhone 16 Proのみの作例)。解像感は悪くないのですが、ノイズが目立ちます。
5x望遠カメラで夜景を撮影する場合、あえてモノクロやフィルムカメラ風のフィルターを使うことで、ノイズもエモい感じにしてしまうのがオススメです。
フォトグラフスタイルを活かして弱点もカバーしましょう!
動画の手振れ補正は良好
iPhone 16 Proの標準カメラは、光学式手振れ補正を搭載しており、ブレの少ない動画を撮ることができます。
実際に動画を撮影してみると、手振れ補正がしっかり効いており非常に良好な性能だと感じました。
iPhone自体、動画撮影が得意な印象ですが、iPhone 16 Proは最大4K画質+120FPSでの撮影も可能で、この点は本当に素晴らしいです。
カメラコントロールの利便性は?
iPhone 16 Proは右側面(縦持ち時)にカメラコントロール(感圧センサー)を備えています。
このセンサーを押すことでカメラを起動したり、シャッターを切ることができます。また、半押しで指をスライドすることでズームやEV等の調整ができます。
しかし、このカメラコントロールが何とも使いにくい仕様。縦持ち時には親指で押しやすいのですが、横持ちだと微妙に指が届きにくい位置にあります。
また、カメラを起動するには使いやすいのですが、ズームの調整はあまり使いやすくなく、シャッターとして使うにも画面タッチよりもぶれやすく微妙です。
個人的には、従来通りズームとシャッターは画面で操作した方がいい感じ。
カメラコントロールの半押しは初期設定のズームではなく、EV値やフォトグラフスタイルの調整などに設定するのがオススメです。
iPhone 16 Proのバッテリー持ちをチェック
バッテリー持ちは「普通」
iPhone 16 Proのバッテリー持ちを検証してみました。
バッテリー100%・音量100%・輝度約60%の状態で、Amazonプライムビデオを標準画質で2時間再生しています。
その他の端末との比較は以下の通り。
機種 | 1時間後 | 2時間後 |
iPhone 16 Pro | 94% | 83% |
Google Pixel 9 | 93% | 84% |
POCO F6 Pro | 95% | 86% |
Xiaomi 14 Ultra | 93% | 83% |
Google Pixel 8 Pro | 94% | 86% |
以上のテストでは、iPhone 16 Proのバッテリー持ちは「普通」でした。
そのほか、SNSやウェブブラウジングなど様々な用途で一日使った場合は40%前後残っている日がほとんどでした。
日常使いでは普通のバッテリー持ちと言ったところですが、ゲームや撮影を長く行うとバッテリーの減りが大きくなるので注意が必要です。
ハードに使わなければ全然1日は持ちました!
30分で50%程度の充電が可能
iPhone 16 Proは、MagSafeやQiワイヤレス充電のほか有線の高速充電に対応しています。
充電規格がよく分かりませんが、サードパーティ製の45W対応充電器(有線)で充電時間を計測してみました。
実際に、バッテリー残1%から100%まで充電するのにかかった時間は以下の通りです。
充電時間 | バッテリー |
30分 | 54% |
1時間 | 82% |
1時間30分 | 97% |
1時間48分 | 100% |
充電速度はまあまあ速く、30分あれば50%以上の充電ができました。一方、以降は充電速度が徐々に遅くなり、特に90%を超えるとかなり遅くなる印象です。
iPhone 16 Proの音響をチェック
iPhone 16 Proはステレオスピーカーを搭載しています。
底面だけでなく画面上部のスピーカーも意外としっかり音が出ている印象で、中~高音域のバランスもよく優れた音質です。
また、低音もしっかり出ており音の広がりも良好。多くの方が音楽や動画再生を満足に楽しめそうです。
iPhone 16 Proのスペック
iPhone 16 Proのスペックは以下の通りです。
iPhone 16 Pro | |
OS | iOS 18 |
チップ | A18 Pro |
容量 | 128GB / 256GB / 512GB / 1TB |
画面 | Super Retina XDRディスプレイ 6.3インチOLED, 解像度: 2,622 x 1,206, リフレッシュレート: 120Hz, ピーク輝度: 2000nit |
アウトカメラ | 標準: 4800万画素 超広角: 4800万画素 5倍望遠: 1200万画素 |
インカメラ | TrueDepth: 1200万画素 |
充電 | 高速充電(有線), 最大25W MagSafeワイヤレス充電, 最大15W Qi2ワイヤレス充電, 最大7.5W Qiワイヤレス充電 |
音響 | ステレオスピーカー, 空間オーディオ |
防塵防水 | IP68 |
生体認証 | Face ID(顔) |
寸法 | 149.6 × 71.5 × 8.25mm, 199g |
本体色 | ブラックチタニウム, ホワイトチタニウム, ナチュラルチタニウム, デザートチタニウム |
その他 | FeliCa, Bluetooth 5.3, LiDARスキャナ, nanoSIM + eSIM |
価格 | 128GB: 税込159,800円 256GB: 税込174,800円 512GB: 税込204,800円 1TB: 税込234,800円 (Apple Storeオンライン) |
ソース:Apple
iPhone 16 Pro レビューまとめ:ハイエンドスマホのスタンダード
iPhone 16 Proのレビューをお届けしました。主なポイントをまとめると以下の通りです。
ポイント
✅筐体の質感〇。チタニウムフレームが美しい
✅優れたベンチマーク。ゲームも快適に動作。発熱もそれほど強くない
✅画面は明るくキレイ。120Hzでなめらかに駆動
✅夜景に強い標準カメラ、良好な5x望遠カメラ
✅フォトグラフスタイルで撮影・編集が楽しい
✅新搭載のカメラコントロールは使い方次第
✅バッテリー持ちは普通。有線充電はまあまあ早い
✅音質◎なステレオスピーカー
総評としては、やはりiPhoneのプロモデルらしく優れたハイエンドスマートフォンでした。
快適なゲーム性能や、明るくキレイな画面、優れたスピーカー音質は大変満足のいくものでした。カメラも標準+超広角+5倍望遠と高水準のものとなっています。
またカメラについては、フィルターや細かな調整で自在に写真を編集できる機能「フォトグラフスタイル」が非常に楽しいものでした。
一方、新搭載のカメラコントロールはシャッターボタンとしては使い勝手が微妙。デフォルト設定のズームレバーとしても正直使いやすいとは思えず、EV値やフォトグラフスタイルの調整に変更して使った方が良いと感じました。
とは言え、全体的には「ハイエンドスマホのスタンダード」と言えそうな高水準の一台だと思います。価格はApple Storeオンラインで税込159,800円(128GBモデル)となっています。
iPhoneは安くなった旧シリーズもオススメ!
iPhone 16シリーズはApple Store以外にもドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルで取り扱いがあります。
しかし、最新モデルにこだわらないなら、安くなった旧モデルもオススメ。
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