シャオミの2023年モデルのタブレット「Xiaomi Pad 6」をご提供いただいたのでレビューをお届けします。
初めに結論を書いておくと、タブレットならではの機能も多数備えた便利デバイスと感じました。
【PR・製品提供】Xiaomi Japan様
ジャンプできる目次
Xiaomi Pad 6の特徴
Xiaomi Pad 6の主な特徴は以下の通りです。
ポイント
✅タブレット向け独自機能多数の便利デバイス
✅6.51mm薄型ユニメタルボディで490gと軽め
✅「Snapdragon 870」搭載で処理性能そこそこ高め
✅Dolby Vision対応で144Hz / WQHD+の11インチ液晶
✅Dolby Atmos対応のクアッドスピーカー
✅8,840mAhバッテリー/33W急速充電
✅1,300万画素カメラ搭載
✅純正ペン / キーボードあり(別売)
希望小売価格は税込49,800円(6+128GBモデル)からと手ごろながら、まあまあスペック高めで薄型軽量。ユニメタルボディを採用し、見た目も安っぽくない優れたコスパのタブレットです。
しかし、その魅力はスペックだけでなくちゃんとタブレットに最適化されたUIと独自機能を備えていること。ただのでかいスマホとは言わせない、そんな製品になっています。
Xiaomi Pad 6の注意ポイント
一方、Xiaomi Pad 6には以下の注意ポイントもあるのでお気を付けください。
注意ポイント
✅処理性能は2023年時点ではミッドハイレベル
✅ディスプレイは有機ELではない
✅イヤホンジャック非搭載
✅GPSなど衛星測位に非対応
✅指紋認証非対応
✅前世代のアクセサリーは互換性なし
✅縦向き使用時の画面分割が使い辛い
✅時折Widevine L3になってしまう
※再起動するとL1に戻る
Xiaomi Pad 6の本体・付属品をチェック
本体
それでは、まずXiaomi Pad 6の外観を確認していきましょう。
Xiaomi Pad 6の筐体は6.51mmと非常に薄いユニメタルボディを採用。背面にガラスパネルを採用していた前モデル「Xiaomi Pad 5」から変化しており、重量も511g → 490gと軽量化されています。
11インチあるので当然それなりにでかいのですが、厚みは一般的なスマホよりもかなり薄く野暮ったさを感じません。
カメラモジュールはスクエア型で、1,300万画素のカメラとLEDフラッシュが備わっています。なお、もう一つカメラがあるように見えますが飾りです。
背面の「Xiaomi」ロゴの隣には純正キーボード用の端子があります。これがデザインのアクセントにもなっていて良い感じです。
ディスプレイは11インチの大画面液晶。極端に大きいわけでもないので、軽く持ち運ぶのにも便利なサイズです。
ベゼルはおそらく上下左右均一で、手で持つのに丁度良い太さ。ボリュームキー側のベゼル(縦で持った時に右側)にインカメラ(800万画素)が備わっています。
縦で持った時に天面側になるフレームに二つのスピーカーと「Dolby Atmos」ロゴ、電源ボタンがあります。
縦で持った時に底面側になるフレームに二つのスピーカーとType-C充電ポート、マイク穴があります。
フレームは角がカーブしており握っても痛くない形状。カメラ周りに電源ボタンとボリュームキーがあります。
なお、指紋認証機能はありませんが、そもそもタブレットの指紋認証はスマホと比べて使い勝手が微妙。顔認証はあるので、あまり気になりません。
縦で持った時に右側になるフレームにボリュームキー、二つのマイク穴、純正ペン用のマグネット端子があります。
縦で持った時に左側になるフレームには特に何もありません。
付属品
Xiaomi Pad 6の化粧箱や付属品も見ていきましょう。
シンプルな白のパッケージで、「Xiaomi Pad 6」や「Dolby Vision・Atmos」等のシルバーのロゴが印字されています(写真ではシルバーのロゴが反射で青色になっています)。
Xiaomi Pad 6本体は不織布で保護されていました。
本体の他には、クイックスタートガイドなどの書類や、33W充電アダプタ+ケーブルが付属していました。
Xiaomi Pad 6のディスプレイ
明るく鮮やかな11インチWQHD+ディスプレイ
Xiaomi Pad 6のディスプレイを確認していきましょう。
サイズは11インチ、解像度はWQHD+(2,880×1,800)。画素密度も300ppiと高く粗さは全く感じません。液晶ながら非常に綺麗なディスプレイで、動画はもちろん、写真を細かくチェックするような作業にも最適です。
標準輝度は550nitsと高くないので直射日光下で使うには不十分ですが、室内で使う分には十分な明るさ。特に映画やドラマの視聴などでは、「Dolby Vision」や「HDR 10」等の画質最適化技術により、非常に快適です。
視野角も広く、かなりきつい角度で見てもほとんど暗く感じません。
Widevine L1なのでアマプラでHD再生可だが......
また、著作権セキュリティレベルは最高の「Widevine L1」です。
L1でなければ、AmazonプライムビデオやNetflix等で高画質再生ができないのですが、Xiaomi Pad 6はこの点は問題なし。実際にAmazonプライムビデオでHD再生が可能でした。
しかし、しばらく使っていると突然高画質再生ができなくなり、セキュリティレベルを確認してみるとなぜか「Widevine L3(最低)」になっていました。
この場合、再起動すると直りましたが原因は謎。しかも割と起きる現象なので、早く改善して欲しいところです......。
読書やDiscoverの閲覧がはかどる
Xiaomi Pad 6はしっかりと大画面を生かした表示が可能です。
Amazon Kindleでは、ちゃんと書籍の見開き表示が可能でした。
あと、Androidではおなじみのユーザーの興味に関連するコンテンツを表示するフィード機能「Google Discover」が三列表示になることもGoodポイント。筆者はよくDiscoverを見ているので、一般的なスマホ(一列)で見るようにも圧倒的に捗ります。
なお、しばらく使っているとなぜか二列表示になっていることも。二列表示は画像が大きくなって見やすいので、これでも全然良いんですが......原因は謎です。
リフレッシュレートは最大144Hz!
Xiaomi Pad 6は最大144Hzのリフレッシュレートに対応しています。
非常に高いリフレッシュレートのおかげでスクロールは非常に滑らか。目に優しい仕様になっています。
デフォルトでは、リフレッシュレートがコンテンツや閲覧状況によって自動的に変わるようになっていますが、60Hz / 90Hz / 144Hzで固定する設定も可能です。
サイズが簡易的なPCとして最適
そして、個人的に最適だと思った使い方は、11インチの丁度良いサイズを生かした簡易的なPCとしての使用です。
Bluetoothで接続デバイスをシームレスに切り替えできるタイプのキーボードで、メインPCとXiaomi Pad 6を使い分けるのがオススメ。
メインPCの大きな画面で情報を閲覧しながら、Xiaomi Pad 6のメモアプリに記入したり、ビデオチャットをしたりと便利に使えます。以下で紹介している独自機能も合わせて使えば、作業が非常に捗ります。
Xiaomi Pad 6の便利な独自機能
そして、Xiaomi Pad 6の魅力はタブレット向けに最適化された機能も備えていること。約5~6万円の価格にできるだけスペックを詰め込んで終了......というような単なるでかいスマホから脱却した便利デバイスとなっています。
フローティングウィンドウ
まずはフローティングウィンドウ。表示されている画面に重ねる形で小さくアプリを表示することができ、ブラウザやYouTubeを見ながらメモを使う等の使い方ができます。
特に異なるアプリ間で文章をドラッグ&ドロップできるのが非常に便利です。また、フローティングウィンドウはジェスチャーで移動や縮小、サッと閉じたり画面横に小さなアイコンとして格納したりと、直感的に使いこなすことができました。
マルチタスクがはかどる分割画面
三本指スワイプで分割画面にできる
また、二つのアプリを同時表示する分割画面にも対応。タスク管理画面からもできますが、画面の左右いずれかから三本指スワイプすることでも分割表示にすることができます。
もちろんここでも文章をドラッグ&ドロップ可能。画像もできる......ようですが、対応しているアプリとそうでないものがあるようで、ブラウザからメモへの画像コピーはできませんでした。このへんは後日検証したいと思います。
個人的にお気に入りなのはギャラリーアプリと「Lightroom」を同時に開いての使用。編集前後の画像を見比べるなどの使い方ができるので、作業向きの機能です。
これに2つのフローティングウィンドウも組み合わせて、計4つのアプリを同時に開くということもできます。
縦向き使用時も左右に分割されてしまう
ただし欠点としてあげられるのが縦向き使用時の画面分割です。
横向き時と同様に左右分割しかできないため、二つのアプリが非常に縦長で使い辛いです。
会議ツール
そして発表会でも触れられていたのがビデオチャット(会議)向けの機能「会議ツール」ですが、これも便利に使える機能です。
「Zoom」等のビデオチャットアプリ使用時に画面左上から呼び出せる機能なのですが、「フィルライト」では画面の明るさを手軽に操作できます。
そして非常に良かったのが、被写体の動きに合わせてフォーカスしてくれる「フォーカスフレーム」です。
試しにXiaomi Pad 6を固定した状態で体を大きく右と左に傾けてみましたが、ちゃんと顔を認識してフォーカスも移動してくれました。
なお、フロントカメラの画質は800万画素と低めですが、こうしたビデオチャットに使うには十分でしょう。
スマホと連携できる(ただしXiaomi 13シリーズだけ?)
ちなみにXiaomi Pad 6はスマホとの連携機能も備わっています。
接続したスマホの画面をXiaomi Pad 6側にもフローティングウィンドウとして表示。手軽に画像やファイルをドラッグ&ドロップできる......のですが、現状対応は「Xiaomi 13」シリーズのみのようです。
日本でも発売済の「Xiaomi 12T Pro」や、今後発売と噂の「Xiaomi 13T Pro(仮称)」でもできると嬉しいのですが......是非ご対応お願いします。
Xiaomi Pad 6の処理・ゲーム性能
Xiaomi Pad 6のベンチマークをチェック
まずは、よく知られるベンチマークアプリ「AnTuTu(Ver.9)」を使ってXiaomi Pad 6の処理性能を測ってみました。6GBメモリ+128GBストレージのモデルです。
3回連続で行ったところ、いずれも70万点前後のスコアを記録しました。
100万点を超えるような超高性能のSoCには劣るものの、回数を重ねても大きくスコアが低下することなく安定した性能です。
Xiaomi Pad 6で原神の動作チェック
しかし、ベンチマークはあくまで目安であり、ゲームプレイでは思わぬパフォーマンスを発揮することがあります。
というわけで、実際に原神でXiaomi Pad 6の動作を確認してみます。最高画質+最大60FPS設定で、比較的動作の軽いフィールド「モンド」と、重めな「スメール(砂漠)」で検証しました。検証ツールは「TakoStats」です。
モンド:快適なプレイが可能
プレイ時間はおよそ15分で、フィールドをマラソンしつつ出会った敵とも戦っています。
▽平均44.516FPSで動作
▽FPSグラフ。10分あたりから最大50FPSに制限されている
▽バッテリー温度グラフ。温度は38℃まで上昇
モンドでのバッテリー温度は38℃とかなり低く抑えられており、フレームレートも平均で40FPS以上と安定感のある結果に。やはりタブレットはスマホよりも圧倒的に放熱面積が大きく、温度面では非常に優秀です。
ただし、元々のSoCが古い世代のものなので、超高性能な「Snapdragon 8 Gen 2」等を搭載するスマホには劣ります。10分程度プレイしていると、最大50FPSに制限する処理が入りました。
戦闘では概ね30~40FPS台で動作します。
元素爆発を連発したシーンではおおむね30FPS前後で動作。一瞬20FPS台に低下することもありました。
決して最高峰のプレイができるというわけでなないのですが、極端にFPSが低下することはあまりなくプレイ環境としては安定していました。
スメール:元素爆発が重なると重くなることも
次に動作が重くなりがちなスメール(砂漠)。モンドと同じくプレイ時間はおよそ15分で、フィールドをマラソンしつつ出会った敵とも戦っています。
▽平均43.313FPSで動作
▽FPSグラフ。開始直後に50FPS制限が入っている
▽バッテリー温度グラフ。39℃程度と安定
FPSはモンドとは異なり、すぐに50FPS制限が入ったものの、平均はほとんど変わらず約43FPSで動作。バッテリー温度の上昇も39℃程度で安定しており優秀です。
流石に戦闘シーンでは40FPSを超えることはほとんど無く、30FPS台で動作しているシーンが多いです。
元素爆発などでエフェクトが多数重なると20FPSを切りそうになることも。このへんは基礎性能の限界が垣間見えます。
全体的には、まあまあではあるもののプレイ自体は安定。常時50FPS台で動作するような超快適プレイはできないものの、極端にガクッと処理落ちすることはあまりありませんでした。
一方、そもそも原神のUIは特段タブレットに最適化されているわけでなく(=スマホと同じ)、正直スマホでやった方が操作しやすいという問題があるのですが......。とは言え、最高画質+60FPS設定だとあっという間に40℃を超えてしまうスマホと比べると、タブレットの圧倒的に大きな放熱面積は長時間のプレイには有利です。
原神をタブレットでプレイしたい場合にXiaomi Pad 6は良い候補の一つとなるでしょう。
Xiaomi Pad 6のスピーカー
Xiaomi Pad 6はフレームの天面・底面にそれぞれ2つずつのクアッドステレオスピーカーを備えています。
少し低音が弱めのチューニングと感じましたが、「Dolby Atmos」に対応していることもあり音の広がりは非常に良好。1人はもちろん2~3人で動画を見たり、部屋中にしっかり聴こえる音で音楽を聴いたりするには最適でしょう。
Xiaomi Pad 6のバッテリー・充電
Xiaomi Pad 6は8,840mAhの大型バッテリーを搭載しています。
そもそもスマホのように常に持ち歩いて使うデバイスではないので、そんなに気になるものではないと思いますがバッテリー持ちは十分。筆者はウェブブラウジング、動画視聴、撮影・編集した写真のチェック等に毎日使用していますが、充電は3日に一回する程度です。
また、33Wの急速充電に対応しており約99分で満充電が可能。充電器も付属しているので、この点は安心です。
Xiaomi Pad 6のカメラ
Xiaomi Pad 6は1,300万画素のリアカメラを備えています。
明るい場所で使うにはちゃんと使える性能で、記録用として使うには画質は十分です。なお、ズーム倍率は最大で10倍です。
2・3・4・5・10倍でそれぞれ撮影してみましたが、精細さはちゃんとあり画質は悪くありません。ズームでも記録用には十分すぎる性能でしょう。
なお、カメラアプリにはズーム用の目盛りがあり、シームレスな細かい倍率の調整ができます。
Xiaomi Pad 6のプリインストールアプリ
Xiaomi Pad 6のプリインストールアプリは以下の通りです。
Googleアプリやシャオミ独自のシステムアプリに加えて「Netflix」「WPS Office」等が入っていますが、比較的少なめかと思います。
Xiaomi Pad 6のアクセサリー
Xiaomi Pad 5のアクセサリーは互換性なし
Xiaomi Pad 5の純正アクセサリーを試してみましたが、互換性はありませんでした。
ペンはペアリングできた......と思いきや「互換性がありません」と表示され使用不可。キーボードは中国限定製品だったので持っている人はごく少数かと思いますが、端子の位置や形がそもそも異なるので装着すらできません。
Xiaomi Pad 6のアクセサリー
Xiaomi Pad 6の純正スマートペン、キーボードは「Xiaomi モノづくり研究所」で少し触った程度なので、しっかりとしたレビューはできません。
そのため、以下のアクセサリーについての内容はファーストインプレッションとしてお読みください。
ペンは軽やかな書き心地で反応も良く、Xiaomi Pad 5のものより進化していると感じました。硬すぎず柔らかすぎず丁度良い感じですね。
キーボードは、タブレット自体が11インチなので少し小さめ。デスクトップや14インチクラスのノートPCに慣れていると少し窮屈に感じますが、このへんは好みや慣れの問題もあるでしょう。
ただし、打鍵感は重さのない軽いタイプで好感触。筆者のようにパソコン仕事が多いと指が疲れやすいので、軽く打てるキーボードはありがたいです。
Xiaomi Pad 6のスペック
Xiaomi Pad 6 日本版のスペックは以下の通りです。
Xiaomi Pad 6 | ||
OS | Android 13, MIUI14 | |
SoC | Snapdragon 870 | |
メモリ | 6 / 8GB, LPDDR5 | |
容量 | 128GB, UFS 3.1 | |
画面 | 11型, 液晶, 309PPI, 解像度: WQHD+ (2880x1800), リフレッシュレート: 144Hz 標準輝度: 550nits, 10bit, 99% DCI-P3, Dolby Vision | |
カメラ (背面) | 1300万画素 | |
カメラ (正面) | 800万画素 | |
電池 | 8,840mAh, 33W充電 | |
音響 | クアッドスピーカー, Dolby Atmos | |
寸法 | 253.95 x 165.18 x 6.51mm, 490g | |
本体色 | グラビティグレー, ミストブルー, ゴールド | |
その他 | Bluetooth 5.2, WiFi 6, USB3.2 Gen 1 | |
希望小売価格 | 6+128GB: 税込49,800円 8+128GB: 税込59,800円 |
ソース:Xiaomi
Xiaomi Pad 6 レビューまとめ
実際にXiaomi Pad 6を使ってみて、素直な気持ちでかなり良いタブレットだと感じました。
正直なところ前モデル「Xiaomi Pad 5」は独自機能がそれほど多くなく、大画面で動画やブラウジングを楽しむ以外の明確な用途が見出せませんでした。
一方、Xiaomi Pad 6は便利な作業デバイスとしてソフト面が飛躍的に進化。ゲームやスピーカー性能を語る前に、こっちを語るべきだと強く感じました。注意ポイントで書いた欠点もありますが、価格以上の価値を感じられる便利デバイスになっていると思います。
なお、格安SIM大手のIIJmioでは、Xiaomi Pad 6(8+128GB)モバイルルータとのセットを販売中で、価格は税込59,800円(2023年9月1日時点)。格安SIMとモバイルルータも一緒に欲しい方には悪くない選択肢でしょう。
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