シャオミのサブブランド「Redmi」は、300W超急速充電に対応したスマートフォンの生産を計画している可能性があります。
海外メディア「Gizmochina」が、中国の最有力リーカー「デジタルチャットステーション(数码问话站)」氏の投稿を引用して伝えています。
Redmiが300W超急速充電技術対応スマホを生産へ?
シャオミは、2023年2月に新たな300W超急速充電技術を発表しました。この技術は4,100mAh容量のバッテリーを持つスマートフォンをわずか5分で満充電することができます。今回、Gizmochinaが伝えた内容によれば、Redmiは300W超急速充電に対応したスマートフォンの生産を計画している可能性があるといいます。
その根拠は、デジタルチャットステーション氏による中国のSNS「Weibo」での投稿です。
Weiboでの投稿より
投稿には「Redmi 300W √」とあり、具体的に√(ルート)が何を意味するかは不明ですが、GizmochinaはRedmiが300W超急速充電に対応したスマートフォンの生産を示唆していると主張しています。
これが事実であれば、市場における超急速充電技術の競争はさらに加速する可能性があります。スマートフォンの充電は、数分で終わることが当たり前になる世の中も近いのかもしれません。
300W超急速充電技術の詳細
昨年、Redmiは9分で満充電可能と謳う210W超急速充電対応の「Redmi Note 12 探索版」を中国で発売しました。
Redmi Note 12 探索版
300W超急速充電は、これを超える圧倒的出力の充電技術です。以前、Redmiが公開したビデオ(▷Weiboへのリンク)では、300W超急速充電に対応したテスト機は、4,100mAh のバッテリーをわずか2分で50%近くまで充電し、5分未満で満充電されていました。また、ピーク時には290Wの出力を発揮していました。
この300Wの超急速充電技術は、充電器からスマートフォンの充電アーキテクチャ、バッテリーに至るまで、様々な技術革新と設計および新素材を用いたことによる成果です。この充電器には、シャオミの210W充電器と同等のサイズを維持しながら、出力が43%増加し、2.31W/cm³の電力密度を誇る、第4世代の統合型GaN (窒化ガリウム)技術が使われています。
また、充電アーキテクチャには、最大変換効率98%もの性能を持つチャージポンプ・チップが組み込まれています。これにより、充電入力経路における大電流加熱の問題が解決され、充電温度上昇が低減されます。さらに、複数のチャージポンプを分散して配置することで、集中的な発熱を効果的に回避し、2分以上のピーク電力の持続を可能にします。
これは、急速充電技術のブレイクスルーであり、従来のスマートフォンに変革をもたらす可能性があります。わずか5分でスマートフォンを満充電できるのであれば、外出の準備をしている間や、外出先のカフェ等で即時に充電を終わらせることができます。また、この技術は、ノートPCや電気自動車など他のデバイスにも影響を与える可能性があるでしょう。
300W超急速充電技術が採用される具体的な製品名や、その発売時期については現時点で不明です。しかしながら、シャオミがこうした技術を公開していることから、実際に販売される製品に採用されるのは時間の問題と思われます。
ソース(情報元):Weibo (1) (2) (3) (4)
ソース(経由):Gizmochina