「aptX Adaptive」コーデックや「Snapdragon Sound」、ノイキャン・ヒアスルー等に対応した完全ワイヤレスイヤホン「ATH-TWX9」を購入しました。
以下、レビューをお届けします。
ジャンプできる目次
ATH-TWX9の主な特徴・価格
サウンド面の仕様
ATH-TWX9のサウンド面の仕様は以下の通りです。
サウンド
✅aptX Adptiveコーデック & Snapdragon Sound対応
✅繊細な音を表現する5.8mm⾼解像ドライバー
✅360 Reality Audio対応
その他の機能や仕様
ATH-TWX9のその他の機能や仕様についての特徴は以下の通りです。
機能・仕様
✅深紫外線除菌システム搭載
✅5種類のノイキャン & パーソナライズも可能
✅外部音を自然に取り込むヒアスルー機能対応
✅ビームフォーミングマイクによるクリアな通話
✅Amazon Alexa対応
✅専用アプリで操作&一部カスタマイズ可能
✅タッチ&ボタン操作、マルチポイント接続対応
✅Qiワイヤレス充電対応
✅イヤホン単体6時間、ケース込で18.5時間再生
✅IPX4防水
価格
ATH-TWX9の市場想定価格は3万3,000円(税込)で、価格帯的にもApple「AirPods Pro」やSONY「WF-1000XM4」に狙いを定めていることが明白です。
音質やノイキャン、その他の機能も含めて全く妥協がないフラッグシップ製品で、さらに深紫外線除菌も搭載したすごすぎる完全ワイヤレスイヤホンとなっています。
▷実際に使って感じた「良いところ」「良くないところ」はコチラ
ATH-TWX9の同梱品と本体をチェック
SDGs完全無視!持続不可能な超絶豪華フルセット
ATH-TWX9のパッケージです。黒と白のシックな二色の箱の正面に、本体イメージが描かれています。
上蓋を開けるとイヤホン本体が登場。中蓋には「すべての人に、いちばん良い音を」と書かれており期待が高まります。いや、この時点ですでに期待がは天井に達しています。
とりあえず内容物をすべて出してみました。多すぎる...多すぎるよ......コストカットとかSDGsを絶対知らないよ.....どうするんだよこれ......。この時点で期待は天井を突破し天に届きました。
冗談は置いておいて、細かく見ていきましょう。
説明書や保証書などです。全部で8冊あります。おかしいです。筆者こんなに書類の多いイヤホン見たことありません。絶対おかしいです。
イヤーピースと充電ケーブルが収められた箱です。ううん、何だかイヤーピースが多そうですね?
イヤホンは導管の長さが異なる3種類で、それぞれXS、S、M、Lを用意(スタンダードのMサイズは最初からイヤホンに装着済み)。合計12種類のイヤーピースが付属しており、「イヤーピースが合わないとは絶対言わせねぇ」という気概を感じます。
本体および付属品は以上です。最近のハイテク製品はSDGsや環境面を意識してか(あるいはコストカットしたいから)内容物を省きがちですが、ATH-TWX9はそんな時代の流れを完全に無視した超絶豪華仕様でした。
イヤホン本体とケースの高級感がすごい
ATH-TWX9のケースは、流線型の高級鞄のような独特のデザインです。
正面にはオーディオテクニカのロゴがあり、下側には5つのLEDインジケーターを配置。背面にはType-C充電ポートがあります。
触り心地が良く手になじむ表面仕上げで、高級感があります。さわり心地が良すぎてもはやペロペロしたくなっちゃいますね(しない)。また、蓋を閉めるとブランド品のような深みのある「パタン」という音が鳴り、テンションが上がります。
〇ラダではありませんが、是非とも実際に手に取ってこのリッチさを感じてください。
ケースの上蓋を開けるとイヤホン本体が登場。イヤホン本体もケースと変わらず高級感のあるデザインです。絶縁シートが貼られているので、それを剥がして使用します。
イヤホンを収める部分は超ギラギラ光沢のミラー加工となっており、やはりペロペロしたくなります。どこまでもリッチ仕様です。
実際は深紫外線LED照射による除菌効果を高めるため、このような加工となっているようです。
イヤホン本体は普通のカナル型とスティック型を合わせたような複雑な造形。ケース表面と同じ手触りの黒い部分と、真鍮のような部分で構成されています。
短めのスティック部分には操作ボタンが配置されています。
イヤホンの外側には円形のタッチセンサーがあります。つまり、左右合わせて4つのタッチセンサーとボタンがあり、それぞれ操作が割り当てられています。
また、スティック部分には細長い形の高性能なMEMCマイクの穴があります。
スティック部分の先端にもMEMCマイクがあります。ビームフォーミングマイク技術が採用されており、クリアな通話が可能です。
耳に直接あたる部分は流線型で高級マットのような質感なので、耳に優しそうです。
ATH-TWX9を実際に使ってみた
音質・通話はもちろん◎。バランスの取れた高い解像感・分離感のあるサウンドが楽しめる
それでは音質を確かめていきましょう。ATH-TWX9は見た目も最高ですが、現状ワイヤレスイヤホンとしては考え得る最高クラスのスペックです。
・aptX Adptiveコーデック & Snapdragon Sound対応
・繊細な音を表現する5.8mm⾼解像ドライバー
・360 Reality Audio対応
「aptX Adptive」「Snapdragon Sound」により、96kHz/24bit対応のハイレゾ級音質、高い通信品質、低遅延を実現しています。
実際に「aptX Adptive」と「Snapdragon Sound」に対応したスマホで聴いた感想は、筆者としては「めちゃくちゃ好み」の一言。低・中・高音域のバランスが取れた硬質なサウンドで、音の分離感が素晴らしく、一つ一つの音を高い解像感で表現します。
また、具体的な曲名を挙げて少し感想を書いてみます。
✅ YOASOBI - 三原色
多分i〇uraさんは耳の中にいませんが、それくらいボーカルが非常に近く聴こえました。高音の伸びも良く、音場も広いように感じます。
✅MONDO GROSSO - STRANGER
齋〇飛鳥さんはお顔が非常に小さいので、耳に入るかもしれませんが(入らない)、落ち着いたボーカルが透明感たっぷりに聴こえます。また、ノイジーなシューゲイザーサウンドの心地良い空気感にもピッタリです。
✅Slipknot - People = Shit
イコライザーで低音域を上げれば、実は分厚い低音が顔を出します。また、ATH-TWX9は硬質な音で分離感に長けているので、音数の多いヘヴィメタルにも最適。逆に音数の少ないHIP-HOP等はあまり向いていないように感じます。
個人的にはSONY「WF-1000XM4」やPanasonic「Technics EAH-AZ60」よりも好きな音質で、見た目の良さも含めて非常に気に入りました。
アプリではイコライザー機能も備えており、オリジナルの他に4つのプリセットがあります。また、5つの周波数でそれぞれプラスマイナス12まで自分で設定することも可能。大きく音が変わるというより、微調整的なイコライザーです。
なお「Snapdragon Sound」は、プロセッサーに「Snapdragon 888」「Snapdragon 8 Gen 1」「Snapdragon 8+ Gen 1」を搭載している機種(要するにAndroidのハイエンドスマホ)のみ。また、すべてが対応している訳ではないので、クアルコムの公式サイト(▷リンク)で確認しましょう。
通話についても、ビームフォーミングマイク技術によりクリアな通話品質を実現。実際に使ってみても自分の声が相手にはっきり届いているようでした。もちろん相手の声もクリアに聴こえます。
また、イヤホン装着時に聴こえにくくなる自分の声を、イヤホンに戻して聴こえやすくするサイドトーン機能にも対応。実際に使ってみると、確かにイヤホンを着けていない状態に近い自然な感覚で通話ができました。
ANC・外部音取り込みも合格レベル
ノイズキャンセリング機能は、「自宅」「オフィス/学校」「街中」「電車」「航空機」の5つのプリセットの他、環境に適したノイキャンに最適化する「オプティマイズ・ノイズキャンセリング」にも対応しています。
すべての環境でそれぞれ試すことはまだできていないのですが、ノイキャンの強さはSONY「WF-1000XM4」には高音域の低減で劣る気がしました。一方、低・中音域に対しては大きな効果があり、またエアコンやキーボードのタイプ音、街中の雑音等はしっかり低減される感覚があります。
ヒアスルー(外部音取り込み)機能については、強力と言うよりかはあくまで自然さを重視したタイプで5段階設定。明らかに機械で増幅させているというような嫌な感じがないので、とても使いやすく思いました。また、一時的にヒアスルー状態にするクイックヒアスルー機能にも対応しています(左側イヤホンのボタンを3タップ)。
なお、ノイズキャンセリング、ヒアスルーともに音楽再生時だけでなく通話時も使用可能となっています。
装着感・操作感はともに良好
ATH-TWX9は機能をこれでもかと盛りに盛った製品ですが、意外にも小ぶり。耳からがっつりはみ出すということもありません。重さもたったの5.4g(片側)で装着したときの圧迫感も少なく、快適な付け心地です。
タッチセンサーとボタンのレスポンスも良好。タッチセンサーは2・3タップか長押しでの操作になるので誤操作も少ないです。
スマホとの接続時やモード切り替え時には音声アナウンスで伝えてくれるので、どのモードになったかも分かりやすくなっています。また、着脱検知センサーも内蔵しているので、イヤホンを耳から外せばトラックが停止。再度着けることでトラックが再生されます。
操作方法一覧。カスタマイズは右タッチセンサー限定
各タッチセンサーとボタンの操作方法(初期状態)は以下の通りです。
1タップ | 2タップ | 3タップ | 長押し | |
左タッチセンサー | / | モード切替 | / | ノイキャン最適化 |
左ボタン | 音量上げ 電話を受ける | 音量下げ | クイックヒアスルー | 電話を切る |
右タッチセンサー | / | / | / | 音声認識機能 |
右ボタン | 再生/止め 電話を受ける | 進む マイクON/OFF | 戻る | 電話を切る |
上の表は初期状態と書きましたが、そもそも設定をカスタマイズできるのは右タッチセンサーのみで、初期設定の音声認識機能(2秒長押し)の他、電池残量の確認(2タップ)、モード切替(2タップ)、ノイキャン最適化(3秒長押し)のいずれかを選ぶようになっています。
なお、タッチセンサーの感度は3段階。指が乾きがちで反応が悪い方は、好感度に設定すると良いでしょう。
深紫外線LEDで勝手に除菌してくれる
ATH-TWX9は、ケース内で深紫外線LEDを照射し、イヤピース表面に付着する細菌やウイルスを約70秒間の照射で除菌します。
公式サイトによると、大腸菌、バクテリオファージウイルスは99%以上、黄色ブドウ球菌は90%以上の除菌効果を持つとのことです。
なお、一度除菌が完了すると1時間の間はイヤホンをケースに戻しても除菌は行わない仕様となっています。そのため、無駄に何度もLEDを照射してバッテリーを消耗しません。
アプリは項目が多くちょっと複雑
ATH-TWX9は、専用アプリ「Connect(▷App Store、▷Google Play)に対応しています。
イヤホンのタッチセンサーやボタンだけでなくこちらでも操作が可能で、ノイキャンやヒアスルー等各種機能の細かい設定ができます。
機能が多い分、カスタマイズ項目も非常に多いため、最初は戸惑いました。
最大64段階のボリューム調整に対応!
ATH-TWX9は、スマホ本体とは別にアプリで細かいボリューム設定が可能です。
16・32・64段階のいずれかを選んで調整可能。細かいボリューム調整機能を待ち望んでいた人には最適な製品です。
Qiワイヤレス充電対応。バッテリー持ちはあまり良くない
ATH-TWX9は、Qiワイヤレス充電に対応しています。
バッテリー持ちは、ノイズキャンセリングON時でイヤホンが最大約6時間、ケース込みなら最大約18.5時間です。
イヤホンのみであれば平均的な数値かと思いますが、ケース込みで約18.5時間は少し短め。充電環境がないところで長時間使用するには向いていません。
マルチポイント接続・低遅延モード・イヤホン捜索・Alexa・IPX4防水対応
ATH-TWX9は、マルチポイント接続・低遅延モード・イヤホン捜索・Amazon Alexa・IPX4防水にそれぞれ対応しています。
メモ
IPX4:あらゆる方向からの水の飛まつを受けても有害な影響を受けない(防沫)
マルチポイント接続は最大2機のデバイスに接続でき、音楽や動画を再生するとどの機器に自動で切り替わってくれます。
低遅延モードは、遅延がかなりなくなるので、音ゲーはともかく、アクションゲームならほとんど気になりません。ただし、人の多い場所で使うと接続が不安定になったので、そうした環境での使用は不向きです。
また、アプリ側で位置情報の利用をONにすると、イヤホンを捜索する機能が使えるようになります。R・Lそれぞれ最後に接続・切断する場所が表示されるので、イヤホンをなくしてもある程度位置を想定することができます。
ATH-TWX9のスペック
ATH-TWX9のスペックは以下の通りです。
ATH-TWX9 | |
ドライバー | 5.8mm⾼解像ドライバー |
コーデック等 | SBC / AAC / aptX / aptX Adaptive Snapdragon Sound対応 360 Reality Audio対応 |
ノイズキャンセル | 対応 (通話時も使用可能) |
ヒアスルー | 対応 (通話時も使用可能) |
通話 | ビームフォーミングマイク Qualcomm cVc Generation 8.0 |
タッチ・ボタン操作 | どちらも対応 |
アプリ | 専用アプリ「Connect」 ▷App Store、▷Google Play |
通信 | Bluetooth 5.2 |
防水 | IPX4 |
電池 | ノイキャンON時 イヤホン:6時間 ケース込:18.5時間 |
充電 | USB Type-C, Qi イヤホン:約2.5時間 充電ケース:約3.5時間 (USB充電時) 約5.0時間 (無線充電時) |
重量 | イヤホン:5.4g(片方) ケース:55.9g |
カラー | ブラック |
ソース:audio-technica
ATH-TWX9 レビューまとめ:見た目も音質も最強で全部入り。バッテリー持ちが弱点
ATH-TWX9のレビューをお届けしました。実際に使って感じた「良いところ」「良くないところ」は以下の通りです。
良いところ
✅高級感がすごすぎる!ペロペロしたい
✅多分SDGsを知らない人が作っている(超豪華セット)
✅抜群に良い音質!解像感・分離感・クリアなボーカルが◎
✅ノイキャン・ヒアスルーともに〇。通話時も使えるのが◎
✅通話はクリアで〇。サイドトーン機能も実用的
✅片側5.4gで軽い。付け心地も快適
✅タッチ・ボタン操作はともに〇。誤操作が起きにくい
✅勝手に除菌してくれるのでズボラでもOK
✅対応していない機能が何もないくらいの全部入り
良くないところ
✅ノイキャンは最強という訳ではない(しかし十分効果はある)
✅接続やモードの切り替えが気持ち遅め
✅機能が多く、アプリの設定項目が複雑
✅操作のカスタマイズは右タッチセンサーのみ
✅バッテリー持ちは、ノイキャンON時で18.5時間と短め
一言で言えばペロンチョしたい「何もかも全部入りの最強クラスの完全ワイヤレスイヤホン」。独特の形状ながら質感にもこだわりがあり、高級感も抜群です。
ハイレゾ級コーデック「aptX Adaptive」や「Snapdragon Sound」に対応しているだけでなく、高性能なノイキャンやヒアスルー機能、Qi充電、マルチポイント接続etc......対応機能を挙げ始めたらキリがないくらい、ありとあらゆる機能に対応しています。
もちろん音質は、SONY「WF-1000XM4」やPanasonic「Technics EAH-AZ60」等と正面から殴り合える最高クラスの一角。さらに本機の最大の特徴として、深紫外線除菌システムも搭載しており、明確な欠点がバッテリー持ちくらいしかありません。
これだけの付加価値が盛り盛りの製品なので、どうですか?ペロリンチョしたくなりましたよね?税込3万3,000円はむしろ安いと思えるくらいです。今なら購入先を問わず選べるデジタルギフト3,000円分(▷詳細リンク)が貰えます(2022年10月3日までの購入・10月14日までの応募が条件)。